
毎年必ず聞かれるのが「小学校入る前にやっておかなくちゃいけないことは何?」という質問。
ひらがなについても気になってる人が本当に多いです。
やっておいてほしいこと、入学後にやること、これだけは守ってほしいことをまとめました。入学が心配な方の参考になりますように!
【ひらがな】入学前にやってほしいこと
秋頃、入学説明会があります。その時に、一気に小学校に上がる現実を突きつけられた感じがしませんでしたか?次々と言われる準備するものに、本当に大丈夫か心配になりますよね。

先生目線で見ても、入学説明会などでは先生たちも張り切りすぎてる気がするわ。
最初は大事だし、ちゃんとしていたほうが安心してもらえると思ってのことなんだけど…大抵のことは問題ないから不安に思っても気にしすぎないでくださいね。
”ひらがな”に関してやってほしいことは3つ。
- ひらがなに触れてほしい
- 鉛筆やクレヨンを使ってほしい
- やってみたい!知りたい!を叶えてほしい
何かを買って!とか、親がしっかり見て!とかではありません。
日常の中で意識するだけで充分です。

何かを買って!とか、親がしっかり見て!とかではありません。
日常の中でちょっと意識するとパパママも安心できるよってだけなんです。
もうちょっと詳しく説明します。
1.ひらがなに触れてほしい

例えば、
・子どもが好きなお菓子を買うときにパッケージに書いてある文字を読んでみる。
・持ち物に名前を書いて見せる。
・外を歩くときに看板や標識の文字を読んでみる。
こんなことが本当に大事。
子どもは「文字」という概念がありません。模様や絵との違いがわからないんです。
「そういえば、このカタチはいろいろなところで見る」
「パパやママが書いてくれるのもこれだ!」
「このカタチでぼくの名前だってわかるんだ」
こんな風に子どもの中で情報がつながっていきます。
そのために、文字を見せてあげる、読んであげることが大事なんです。
「これは”あ”だよ!書いてみて!」というのも間違いではありません。
ただ、ひらがなが何なのか、どんなところで使われてるのか、だれが使ってるのか…そんな概念的なところが感覚として身についていると理解しやすいです。
2.鉛筆やクレヨンを使ってほしい

鉛筆やクレヨン、色鉛筆、カラーペン、筆…大人は力加減を自然と変えて使っています。
これまでの経験から、「その道具に合う力、持ち方」をしているんですが、子どもたちはまだ知りません。

小学校高学年の子でも、シャーペンをうまく使えず芯を折ってしまったり、クレヨンをべた塗でしか使えなかったりするんです。
だから、焦る必要は全くないですが、小さいうちからいろいろなものを使ってみる経験は本当に大事です。
そのため、まずは鉛筆やクレヨンをどんどん使ってみてほしいんです。
その経験が、後にペンや筆などより繊細な力を必要とする道具に生きてきます。
持ち方についても質問を受けますが、最初は握って殴り書きでOKです。
5,6歳になったら、鉛筆の持ち方を見せてあげてください。「この方が書きやすい!」とどこかで気が付きます。
ちゃんと持とうとし始めたら、正しい持ち方を教えてあげてくださいね。(小学校に入っても持ち方指導はあるので、興味持たなかったらそのままでいいと思います)
このような矯正器具もたくさん売っています。小学校でも採用しているところが多いです。
お子さんがこれをつけて書くのが楽しくなるなら使う価値あり!

大人が使うとわかりますが…決して書きやすいものではないです。
書きづらい!重い!邪魔!となる子も多いです。
これを付ければ絶対にきれいな持ち方になるというものではないので、様子を見つつ使ってくださいね。
3.やってみたい!知りたい!を叶えてほしい

どうやって書くの?教えて!!

自分の名前書いてみたい!
ひらがなに触れたり、鉛筆やクレヨンを使ったりすると、こんな声が聞こえてくる時があります。
そうしたら、ためらわず教えてあげてください。できれば、書き順やとめはねはらいに気を付けて…となりますが、教える側が気にできれば十分です。いつもよりちょっと丁寧な字で教えてあげられたら最高です!


幼稚園でお手紙交換がブームになりました。
誤字はたくさんあるけど、どんどん書いていてすごく楽しそうです。

それはいいですね!
書くのが楽しい、文字を使いたい、というのが一番です。
なぜか暗号のような文字でも理解しあえたりするんですよね。
「なんて書いてあるの?」となったら、正しい文字を覚えるチャンスですよ。
やってみたい!知りたい!は、ひらがなだけではありません。
簡単な調理をしたい子や、はさみやホチキスで交錯したい子、電話をかけたい子、自転車に乗りたい子…子どもの興味は様々です。
お家の人が無理する必要はないですが、できる範囲でチャレンジしてみましょう。
やってみたい⇒やってみる⇒できるようになる
これは学習の基本であり、一番大事なことです。ワクワクしながら学んでいく子になりますよ!
入学後に小学校でやること
- ・椅子の座り方
- ・鉛筆の持ち方
- ・運筆(線の引き方)
- ・ひらがなの読み
- ・ひらがなの書き
1年生の4月からゆっくりゆっくり…こんなことから始めます。
最初は鉛筆の持ち方で1時間(45分)使ったりするんです。
ひらがなも1時間で1文字とかね。
だから、ひらがな読み書きできず入学した子もできるようになります。
夏休みに入るころにひらがなが終わったと思ったら、1年生終わるころにはカタカナも漢字も80字習い終わります。

〇文や学〇では、「ひらがな覚えてないと勉強つまらなくなって躓く」「スタートダッシュして優越感をもてれば勉強するようになる」って指導されるとこもあるんだそう。
実際1年生を担任したこともありますが、そんなことは全くないです。
読み書きできなかった子も、やってるうちにできるようになるし、漢字をやるころにはその差は埋まっています。むしろその先ですよね…
これだけは守ってほしいこと
1年生の担任も、1年生の母も経験しました。
そこで思ったのは、入学前にひらがなができる/できないは大した問題ではないということ。その点の差は、あっという間になくなります。
でも、どんなにひらがなを覚えさせようとしたり、学校での学習があったりしても、身につかない子がいます。どんどん差が開いていってしまう子はやっぱりいるんです。
学習障害LDであったり、そのほかの特性だったら、合わせた学習をしていけば問題ありません。
問題なのは…
「勉強なんかできなくていい」
「勉強なんて役に立たない」
「勉強なんかしなくていい」
と言われて育ってきた子。
学習は「よみかきそろばん」だけではありません。
学びたい、知りたいと思ったことを、学べるようになるのが大事なんです。
たしかに台形の面積の公式を大人になって使う人はほぼいないかもしれません。
でも、台形の面積を出すのに、今まで学んだことを使ったり、置き換えて考えたり、人に聞いたり、本(教科書)を読んだり…さまざまな方法を使って解決を目指します。
「勉強なんか…」と言われてきた子は、それができなくなります。意味ないと思っているから当然ですよね。どうせわからないからやらない、答えを写せばいい、って言い始める子もいます。
興味をもつものに出会ったときに、「学びたい!」と切り替われればいいですが、諦め続けているとそういう思考にもなりづらくなってしまうんです。
確かに、「勉強」という言葉には「無理にでも努力して励むこと」という意味があるので、悪い印象があるんです。でも、人は死ぬまで学び続ける生き物です。
ぜひ「勉強(学ぶこと)は楽しいよ!」「新しいことを知るっておもしろいよ!」と伝えてください。それだけで子どもたちは前向きに学び始めます。

「勉強なんかできなくていい」って、子どものフォローのために使う人も多いんです。成績が悪かったことをフォローする、わからなくてめげてるからフォローする、って方も多くいます。
そんな時には、「苦手がわかってよかった!」「わからないところはどうしようか?人に聞く?本を読む?」と、次の一手を出せるように声をかけてあげるのもおすすめです。
苦手やできないものを知るのも、大事な学びです。全部完璧にできる人はいません。誰かの苦手は誰かの得意。苦手なところは助けてもらえる子に育てていきたいですね。
まとめ
・ひらがなを無理によみかきできるようにする必要はない
・興味をもったら教えてあげるとGOOD
・椅子の座り方、鉛筆の持ち方…そんなところから小学校ではやる
・学ぶのは楽しいと思っている子はどんどん伸びる

もう小学生なんだから!ってならなくて大丈夫です。
子どもはみんな育っていきます。
興味のあることの伸びがいいのも子どものうち。
いろんな経験して、学ぶって楽しいという感覚を身に付けてほしいですね。
いろいろな経験をするのに、習い事もおすすめです
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